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【イベントレポート】きょうだい茶話会@札幌(第2回)(2019年4月7日)

中澤晴野さんの著書


これまでのアンケートでは茶話会の希望が多かったので、
4月も茶話会という形で開催しました。

今回は10名の参加で、1つの円になってお話ししました。

また、テーマを設けて1時間、お話ししてみました。

今回はざっくりと「悩み」がテーマでした。
きょうだい同士、励まし合う回となりました。

お菓子は、ベルギーワッフル、雪の宿、キットカット(オトナの甘さ)でした。


テーマ「悩み」

・自分の住んでいる地域は、福祉が充実していない。札幌にはいろいろとあるのだろうけど。
 そんな中で、助けてもらえる機会があったが、母がいろいろな理由で断ってしまった。
 このような親にどう対応していったらいいのか。自分の幸せは。自分自身も病気を抱えている。

・親を通じて何かしようとしても、親の考え方次第で、親のところで情報が止まってしまう。
 待っていても解決しないので、自分から情報を取りに行くことにした。
 福祉ガイドなどの資料を入手したり、障害者の家族の団体に入会したりした。心理学も勉強した。
 家族が弱ってしまう前にプロの手を借りることが大切。無料相談などうまく活用することもお勧めしたい。
 誰かが家を出ていく、死ぬなどして家族のバランスが変わると、強気だった人も変わることがある。

障害者の親はなぜか多くの人が
 「自分が障害のある子供を看取ってから死ぬので、きょうだいは将来のことは心配しなくていい」
 と言う。
しかし、そんなことができる保証はどこにもない。年とともに認知機能も衰え、体も弱っていく。
 でも手続きやいろいろなことは、1回行っただけでは終わらない。何度も通わないといけない。
 行政の言葉も難しくて、いろいろと高齢になっていくとやれないことになる。
 親も自分も障害のあるキョウダイも元気なうちに動いて福祉とつながることが大事だと思う。
 誰が先に死ぬかということは誰にもわからない。

・主治医に家族のことについて悩みを話すと、その病院のソーシャルワーカーに相談していいと言っていた。
 そこから相談支援事業所へ繋がった。キョウダイ自身には今、グループホームの話をしてもきける状態にない。
 でも、自分がキョウダイの面倒を見るつもりはないとはっきり親に伝えたら、親は動揺した模様。
 口ではどのように言っていても、やはりどこかできょうだいのことを頼りにしているのではないか。

・「そんなこと言ってばかりいるなら、東京に行っちゃうよ」と親を脅したことがある。それはとても効果があった。
 まず自分が幸せになることを大切にしていいと自分に許可を与えている。

・後見人制度については、障害年金の10%が相場と言われている。(高い!!とみんな驚く)
 自分は自分がいつ死んでも大丈夫なように、終活のようなことを始めている。

・後見人は決めると変更が難しい。いろいろと面倒くさいことがある。よく考えてほしい。

・父と母には温度差がある。父はプライドが高い。世間体を気にする。
 自分のキョウダイは(障害のレベルとして)中途半端だと家族は考えている。
 「うちはそこまで大変じゃないから」と親は(福祉サービスを利用することについて)消極的でいる。

・どうしたらいいのかわからず、市民相談にメールをしたのがスタートで、少しずつ前進している。
 親が障害のあるキョウダイの希望や意思について「こうだろう」と思っていることは単なる思い込みであることもある。
 「他人が家に入るのを嫌がるからダメだ」と親は言っていたが、実際にPSWが訪問支援に来たとき、本人は喜んで話をしていて、お茶を出したりしてくれた。
 前進した感じがある。家族の中だけで悩んでいるよりは、外の人に入ってもらうと、変わるきっかけになる。


フリートーク 「親自身の幸せ」「逃げていい」

親の幸せそうな姿を見ることが、子どもにとってすごい(プラスの)エネルギーになる。
 親が自己犠牲的に生きていると、子どももそう生きようとしてしまう。
 (親が、趣味の)楽しみ方を知ってからは、態度も変わった。
 親自身も、親の親との関係などの中で、問題を抱えていたりする。

ある日突然、母は家事を放棄して、ダンスをやり始めた。家族それぞれが自立を考える機会になった。

・キョウダイと同世代の人を見ると、キョウダイがこうだったら、今ごろ私は、と思ってしまう。
 でも、兄弟姉妹としての感覚があるのか、キョウダイが辛い思いをしたときくと、自分も辛くなる。

・きょうだいには、ヤングケアラーとしての問題がある。
 学校に連れて行く役目、服を脱ぎ着させる役目など担っていた。
 異性のキョウダイの性的習慣について、自分が世話させられていた。その点については今も親を恨んでいる。

・キョウダイとは親からの愛され方の差が激しい。
 自分が学校でいじめられた時は放置されていた。
 でもキョウダイがいじめられた時、親は教育委員会や学校へ掛け合うなどしていた。

若いきょうだいのみなさんには、幸せになってほしい。
 今までを断ち切らないと前に進まないこともある。

逃げていい。自分の幸せを大切に。


アンケートより

・皆さんが思い思いに でも相手のことを思いやりながら積極的に参加されててよかったです。

・諸先輩方の貴重なお話を聞けて良かったなと思います。
 やはり障害は違えど、重なる部分は多いのだなと安心に似た気持ちになりました。

・前回と違う方の話を聞けて良かったです。機会があえば次回も参加したいです。

・また新しい出会いもあり、いろんなお話参考になりました。気持ちが楽になりました。

・安全な集いの場でいろんな思いを話したり聞いたりできてとても良かったです。
 抱えている苦しさ、大変さに共感しましたし、抱えながら一生懸命生きている姿に胸がいっぱいになりました。
 同世代の方のお話若い世代の方のお話両方聞かせていただけて良かった!

・ほっとしました


運営より

人生初サイン、いただいちゃいました

今回は、「人生バイプレイヤー」著者の中澤晴野さんも参加してくださいました。
私のほかにもサインをお願いしている方がいらして、ちょっと楽しい雰囲気になりました。

勉強会の希望についてお伺いしたところ、なんと参加者全員が「参加してみたい」と挙手されたので、次回の茶話会に併せて開催することにいたしました。

次回は、
6月30日(日)札幌駅周辺にて
13:15〜「親なきあと問題勉強会」
14:00〜 第3回きょうだい茶話会 を行います。

お申し込み方法など詳細は、イベント情報のページをご覧ください。

おなじみの方も、初めての方も、お待ちしています!(白石未佳子)

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